町山  僕がいちばん今回ですね、すごく「あれっ?」と思ったのは、ツイッターでやり取りをしているときに、最終的に「 答えは有料メルマガで。 」っていう形になったんですよ。これは上杉さん自身がやろうとしているメディア戦略とかとも全部関わってくる問題なんで非常に大きいと思うんですけども、僕自身はアメリカのVISAカードしかもってないんで有料メルマガを読むことができなくて、その時点では、そのあと日本の人に助けてもらってメルマガ読ませていただいたんですけども、 これは僕に対する反論なのに、僕に届かない反論を有料メルマガの読者だけに対して見せていくことに先ず意味はあるのだろうかと。

こういう事は上杉さんよくやられていて、安倍元総理大臣から公開質問されたときに、上杉さんは「ちゃんと安倍さんには答えています」と、「安倍事務所に直接証拠を含めて回答しています」というふうに説明しているんですが、何故彼らは公開で質問しているのに、上杉さんは回答は彼らに対して公開で行わないのだろうかと。それで常にそういった形で或る程度クローズドで情報ないし回答していくということは上杉さん自身が求めている「自由で開かれた報道」ということとですね、理念と、まったく矛盾すると思うんですがいかがでしょうか。

上杉 有料メルマガに関しては基本的には町山さんには送ろうと思ってました。 それは、 今でも送れますが、ツイッターでフォローしてもらってですね、お互いそれやるとDMで送れるんで、是非フォローしていただきたいと思います、ひとつ ( ※1 )。それからあとはオープンにするということで、一部公開しております。関係する部分は。で、最終的に、部分では、こう書こうとする部分がありましたが、先ほど言ったように、ディレクターとのそのテープの会話にかんしては、これは基本的には町山さんの方に送ればいいのかなと思ってました。まあ、今日この時期になったのはどうしてかというと、ちょっと色々他の仕事もあったんで、ここまで書いてませんが、それは私の怠惰のなせる業というか、怠惰の部分ですね、まあ時間があったらそれを書きます。

そして安倍さんのことに関しては、これはおそらく町山さんウィキペディアかなんかの誤情報でずっと今の論を組み立てていると思いますが、まずですね、安倍さん、安倍事務所の方からそのような形で抗議があったというのは、これは事実ですが、それは週刊文春に対してです。これさっきと同じですが。そしてオープンにしないというのは、週刊文春編集部が弁護士と話しあった末の判断です。私はそのときに週刊文春編集部に抗議しました。反論しました。訊いてください、これはもう。連載もたれているんで。

町山: 公開しろというふうに言ったんですね?

上杉 公開しろと言いました。何故かというとそれに関しては堂々とやった方がいいということで、まず一つそう言いました。ところが先ほど申しあげたように、それは週刊文春に対しての抗議なんですね。私に来てるんだったら私に権限がありますが、残念ながら編集部の最終判断は公開させないと、それは従うんじゃなくて、TBSと同じ構図ですが、それは私がどうすることもできない部分です。ですからその部分にかんしては、完全に合法ですね。

それともう一つ 安倍さんに関しては、これは先週も事務所の方と話しました、秘書と。皆さん勝手に誤解してますが、安倍さんが書いたんじゃなくて、あれ安倍さんの辞めた秘書が書いたHPです。そして安倍事務所の方もその部分をメルマガとして一回配信した後に、いま残ってます。もしかして残ってないかもしれませんが 。それに関しては、基本的には、反論というのはですね、何故かというと2001年の、これは官房副長官、小泉政権でなって以来、私の手許にあるだけで三十数回安倍さんに、別件ですけど、取材を申し込んでます。ただの一度も回答は頂けませんでした。そして総理になってからも『官邸崩壊』という本を書くにあたって繰り返し質問や取材依頼をだしましたが、ただの一問も答えて頂けませんでした。そしてずっとその流れの中で最終的には安倍さんが辞めることになった週に、安倍さんの色んな形でのプライヴェートな話も一部、プライヴェートというか執務室の話などを書いた記事を掲載して、その後私の記事というのは終わるわけですが、その時に安倍さんの地元に行ってですね、お母さんが、これはパーティですが、壇上に登っていたということを私は間違えて中央と書きました。壇上に登っていたのは事実ですが端でした。ここにかんしては訂正をしてます。それ以外は安倍さんの言うに取材をしてない、来ていないというのはこれは全く違います。実際、安倍さんの秘書にも当時現場で名刺交換をしてますし、それからその山口県のそこのパーティ、私そこにずっといるのを他の記者もふくめてみんな見てます。そういうような形で兎角ウィキペディアに載ってるのはですね、為にする批判というか、まったく事実と違うものが載ってるんで、それを根拠にして批判をされると大きく間違うんじゃないかということでもう一回重ねて言いますが、 安倍事務所に関しては連絡をしてますし、いまだに 。それからその記述にかんしての来てない、取材してないということに関しては、日本のウィキペディアはご存知のように匿名で書き込むことが多いので、アメリカのようにきちんとした実名じゃないので、まあ本当に幾らでも出鱈目なことが書けるんですね。で私はもうウィキペディアに関しては放置という方針をとってます。これは幾ら書き直しても、依頼しても、また同じようにその完全に事実と違うことを繰り返し書かれるということで、そのエネルギーというのは本当に無駄なんで。それは放置してますが、それを根拠にされるということだとしたら、明確に違うということでここで敢えて申しあげたいと思います。以上。

町山: はい、わかりました。ただ、もし回答したなら「直接回答しました」と言うんじゃなく、その回答をみんなに見せた方がいいと思います。

上杉 安倍さんに私は回答してますよ。

町山: 違う、安倍さんにじゃなくて世間にです。というのは、彼らは公開で質問しているんで、公開で回答すべきだと思います。

上杉 それは週刊文春に言ってください。町山さんそれ週刊文春の問題です。

町山: 週刊文春が公開回答を禁じたんですか?

上杉 電話してください。週刊文春がこの件に関しては全部把握しています。町山さん執筆者の一人なんで知り合いいると思いますから。週刊文春にそれは訊いてください。文芸春秋でもいいですから。それ私の問題じゃないですからねそれは。

町山: わかりました。 では、僕に関しても回答もじつは公開する気があったという事ですね?

上杉 そうです。 町山さん DMで、いまフォローしていただければすぐに送ります し、あと基本的には・・・( ※2 )

町山: いや僕に送る必要はないんですよ。 公開で回答してもらいたいんです。

上杉 あ、いいですよ。もう、どうぞ、一部公開するという事をやって、先ほど言ったように、一部公開するということをもうやってます。さらに全部公開にかんしても、これメルマガっていうのは有料なんで、同時に公開してしまうと有料で、お金を頂いてる方に関しては、ここの部分に関してはやっぱり差がないといけない。

町山: でもちょっとそこ疑問なんですけど、ものすごい根本的に疑問なんですけど、上杉さんは重要な情報を発信していると言いながら何故お金を払った人にしか見れないんですか?

上杉 見れないことないです。公開すると言いました。 時間差をつけることはこれは別に悪いことではないんではないですか。

町山: そうすると世間に大きく知って貰いたいという気持ちとお金を払った人しか見れないというのは矛盾していませんか?

上杉 お金を払った人しか見れないと言ってません。 公開しますと書いてます。

町山: メルマガという方針についてです。これから上杉さんがやろうとしている事なんでたぶん宣伝になるから上杉さんが説明した方がいいと思うんですけど、それもお金を払った人しか見れないようなメディアなんですよね?

上杉 そんな事決めてません。そんなこと一言も言ってませんけど。

町山: でも購読者しか見れないんじゃないですか?

上杉 町山さん、無料のメディアってどこにあるかまず伺いたいですけど、基本的にはそういう意味でメディアがですね、ビジネスモデルとしてるのは三つ考えられます。一つは読者に、視聴者でもいいですが直接お金を貰う、これはペイTVもそうですし、NHKなどがそうですね。新聞もそうです、形を変えた形で。もう一つは広告、基本的には無料ですが、広告で戴く。これはR25などもそうですけど、フリーペーパーがそうですね、テレビもそうです、これは民放テレビ。三つ目が寄付、これはまさに最初にも申しあげたようにプロパブリカのような形で基本は寄付で賄い、

町山: ウィキリークスもそうですよね。

上杉 ウィキペディアもそうですね、寄付でやると。この何れかのビジネス・モデルがある訳です。もしこれが全部無いと言ったら、完全に無料でやると。となると、やればやるほど赤字になる。人間誰しも生活していますし・・・

町山: やってまーす結構。

上杉 私もやってますけど。ツイッターもそうです、これもそうです。それから自由報道協会は全部持ち出しです。何れにしろ、どれかでやんないといけない訳です。私の今の現在のメディアのパターンは色んな形で組み合わせてますが、一つにはメルマガというのは、一つの大きな収入になっています。これは実験的にやってたんですが、その一つが自分自身の収入モデルの一つです。それに対して今回の件も、そのメルマガの私を応援してくださってる方に最初に情報を知らせて、そして時間差で後で教えるということは何らそれを責められるべきものはないと思いますが。

町山: メルマガの人だけ少し早く情報をもらえるという形なんですね。

上杉 そういう風に書いたはずですが。

町山: 最終的にはその情報は世間的に共有できるという事ですか?

上杉 それが時間差があることが拙いと思うのは町山さんの意見で、私はそうは思わないと。これは見解の違いですね。

町山: いや、そんな思わないですよ僕は。僕は寄付の方がいいと思ってますけども。わかりました。 メルマガにかんしては情報は最終的には公開するけども、お金を払ってくれた人には早めに読ませられるという見解ですね。

上杉 そうですね。 まあ逆はないですからね。